浄化槽の材質
浄化槽の材質は処理能力の単位で、何人用のものかを示す。
最小の浄化槽は「5人槽」(浄化槽、みなし浄化槽とも同じ)であり、
浄化槽:1.0 m³/日(一人当たり一日水量0.2m³、流入BOD濃度200mg/L)
みなし浄化槽:0.25m³/日(一人当たり一日水量0.05m³、流入BOD濃度260mg/L)
を標準としている(括弧内の数値は標準的な設計をする時に用いる数値)。
設置する浄化槽の人槽を決定する方法として、JIS規格(JIS A3302-2000「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準」)により建築物の用途や床面積毎の人槽の算出方法や、用途毎の床面積あたりの水量や流入BOD濃度が定められている。但し、必ずしもJISの算定方法と実態の流入状況が一致するものではなく、使用実態として一人あたりの使用水量が設計より多い場合や、設置人槽より使用人員が多い場合や少ない場合および高濃度汚水が流入する場合など、水質の維持が困難な事例が見受けられる(多い場合の事例として、モレラ岐阜参照)。このためJISでは例外事項を設け、類似施設および実際の使用状況を考慮した設計ができることとなっている。
なお、浄化槽の規模の大・中・小として、
小規模:5~50人槽
中規模:51~200人槽
大規模:201人槽以上
と一般的には分類している。